猫を飼っている人の多くが「爪研ぎによる被害」「排泄物や抜け毛の掃除」について悩みを抱えているのではないでしょうか?
私も実家で猫を3匹飼っていたので、家中の被害や掃除の苦労で悩んでいました。
新築へ引っ越すために問題解決ができる最適な方法を模索した結果、家をきれいに保つ工夫と互いに寄り添った家づくりが必要だと感じました。
そこで本記事では、猫と一緒に住む家づくりに必要な工夫と対策を紹介していきます。
フルハウス株式会社で約1年前に理想の家を建てた私が、新築に施した工夫や対策を写真付きで見せていきますのでお楽しみに!
「猫と一緒に住める家づくりをしたい」「猫の悩みを少しでも解決したい」という人は、ぜひ参考にしてみてください。
猫を飼ってわかった家での悩み3選
私は約8年前、産まれて間もない子猫2匹と1歳くらいの猫1匹を実家で飼い始めました。
長く猫と一緒に生活してわかった家での悩みを大きく3つに分けて紹介していきます。
1.爪のせいで家中ボロボロ…
2.抜け毛や嘔吐で床が汚い… 3.排泄物の臭いがきつい… |
原因だけでなく飼い主の考え方や改善のポイントについても詳しくみていきましょう。
1.爪のせいで家中ボロボロ…
1つ目の悩みが、爪のせいで家中がボロボロになることです。
成猫になるとじゃれ合いやランニングが増えるだけでなく、扉の開閉や家具類、壁や柱での爪研ぎで私の実家はボロボロになりました。
猫にとって爪研ぎは「メンテナンス行為」「マーキングや縄張りの目印」「ストレス解消」「遊びや気分転換」という目的があり、習性なので躾けてもやめません。
人間でいう「癖」と同じなので「仕方ない」と割り切れば問題ありませんが、新築を傷つけられるのは正直辛いですよね。
意思疎通が難しい猫に改善を求めるのではなく、飼い主が爪研ぎの対策を施し、家を守っていきましょう。
2.抜け毛や嘔吐で床が汚い…
2つ目の悩みが、抜け毛や嘔吐で床が汚れることです。
外猫は春と秋に毛が生え替わり、通常の約10倍もの抜け毛が出るといわれていますが、家猫は時期に関係なく毛が抜けるので、掃除を怠ると床が汚れてしまいます。
また、粗相や吐き戻しは生活習慣やストレス、病気などのさまざまな原因で起こるため、一緒に生活するうえでは避けられません。
気候による生体反応や生活習慣から起こる問題も、猫ではなく飼い主ができる対策を取り入れる必要がありますね。
3.排泄物の臭いがきつい…
3つ目の悩みが、排泄物の臭いがきついことです。
猫の排泄物には「フェリニン」という特有の成分が含まれており、空気にふれると「チオール」や「アンモニア」という物質に変化するので、臭いがきつくなります。
ほかにも肉食動物特有の食事が排泄物の臭いを強くしてしまうので、食事管理や健康管理、ストレス対策ができれば最小限にできるでしょう。
しかし、自身の健康管理だけでなく、旦那さんや子供、ペットまで行うのは正直、厳しいですよね。
原因の解決は重要ですが、すぐにでも効果が実感できる工夫を取り入れるのが簡単かつ手間もない方法なので、後ほど解説する対策を取り入れていきましょう。
【新築編】猫と暮らす家づくりの工夫や対策6選
悩みの原因や飼い主の考え方、改善のポイントについて理解できましたか?
ここからは、猫と暮らす家づくりの工夫や対策を【新築編】と【自家編】に分けて紹介していきます。
まずは【新築編】から6つみていきましょう。
1.表面強化クロスを選ぶ
2.猫の出入り口を作る 3.水や傷に強い床材を選ぶ 4.猫トイレ設置場所に換気扇を設ける 5.キャットウォークやキャットステップを作る 6.カーテンや網戸をペット用にする |
それぞれ詳しく解説していきます。
1.表面強化クロスを選ぶ
猫と暮らす家づくりの工夫や対策1つ目は、表面強化クロスを選ぶことです。
なぜなら、表面強化クロスは耐久性が高いだけでなく「抗菌」「防カビ」といった衛生面での機能も高いからです。
我が家の猫は「放し飼い」なので爪研ぎ以外にも、外から持ち込まれる汚れや粗相、嘔吐、鼻水などの要因を解決するには「爪跡や傷は最小限かつお手入れがしやすい」という条件が欠かせませんでした。
以下は、猫部屋の外観と内部に使用したクロスの画像です。
我が家で採用したクロスは全て消臭効果があるので、体臭や排泄物、嘔吐の臭いを軽減し、付着した汚れが落としやすいのが特徴です。
猫を躾けるよりも壁を強くする方が簡単かつ確実な方法なので、お手入れのしやすいクロスを選んでみてください。
2.猫の出入り口を作る
猫と暮らす家づくりの工夫や対策2つ目は、専用の出入り口を作ることです。
猫は閉じた扉を自力で開けようとするので、ドア枠や壁などを傷つけてしまう場合も少なくありません。
扉に設置する専用の出入り口であれば、傷がつくという不安は解消できますが、猫が使ってくれるかは別問題ですよね。
私も最初は「扉にペット専用の出入り口を」と考えましたが、使わない可能性と躾けの手間を考慮した結果、壁に猫用の通路を設ける方が良いと判断しました。
以下は、猫トイレとリビングに作った通路の場所と外からのぞいたときの画像です。
壁に穴を開けたら空気が漏れないかと不安はありましたが、1年生活した結果、大きな問題はありませんでした。
爪跡を残さない対策と飼い主の手間、ペットのストレスも軽減できる方法なので、取り入れてみてはいかがでしょうか?
3.水や傷に強い床材を選ぶ
猫と暮らす家づくりの工夫や対策3つ目は、水や傷に強い床材を選ぶことです。
なぜなら、猫が粗相や嘔吐をしたり、走り回ったりしても床へのダメージが抑えられるからです。
また、汚れに強い素材であれば、お手入れがしやすいのも嬉しいポイントといえるでしょう。
我が家では一般的なフローリング材を採用しましたが、きれいな状態をキープしたい人にはおすすめの工夫です。
性格が活発な子や多頭飼いをしているのであれば、床材にこだわって損はないので検討してみてはいかがでしょうか?
4.猫トイレ設置場所に換気扇を設ける
猫と暮らす家づくりの工夫や対策4つ目は、猫トイレ設置場所に換気扇を設けることです。
「3.排泄物の臭いがきつい…」でお伝えしましたが、猫の排泄物は臭いがきつく、放置しておくと家中に広がってしまいます。
計画当時は、トイレ全体を広くして同じ場所に設置する方法も考えましたが、猫トイレ用の砂が散乱する方がストレスだと断念…。
以下の写真は、我が家で採用した猫専用の部屋です。
大工さんのアドバイスで換気扇を設置した結果、臭い対策はもちろん、トイレの砂からでるチリやホコリも軽減しているので助かっています。
猫の健康管理や食事管理も大切ですが、家づくりからできる臭い対策はやるに越したことはありません。
ペットのトイレ以外にも取り入れられる対策なので、換気扇が必要な場所には設置を検討してみてください。
5.キャットウォークやキャットステップを作る
猫と暮らす家づくりの工夫や対策5つ目は、キャットウォークやキャットステップを作ることです。
猫にとって高所は快適に過ごすための場所だったり、縄張りのアピールだったりとさまざまな理由から好まれますが、ホコリは溜まりやすいです。
室内飼いの猫は運動不足な子も多いので、動ける環境を作りたいならおすすめの工夫ですが「放し飼い」である我が家には不要だったため設けませんでした。
備え付けのキャットウォークやキャットステップは新築だからこそできる対策なので、猫の欲や運動不足解消という点で取り入れてみてはいかがでしょうか?
6.カーテンや網戸をペット用にする
猫と暮らす家づくりの工夫や対策6つ目は、カーテンや網戸をペット用にすることです。
猫の爪はかなり鋭く、カーテンや網戸をボロボロにしてしまう場合も少なくありません。
以下は、私が実家で生活していたとき、ボロボロにされたカーテンです。
我が家にいる猫は性格が大人しいので問題ありませんが、活発な子や多頭飼いの場合は施しておくと安心です。
また、爪のお手入れをしていない猫は網戸を破って外に逃げてしまう場合も少なくありません。
カーテンと網戸はペット専用のものに変えるだけで買い換えの出費も少なくできるので、猫の安心、安全のためにも検討してみてください。
【自家編】すぐできる猫の悩みを解決する工夫や対策3選
ここからは、猫と暮らす家づくりの工夫や対策【自家編】を3つ紹介していきます。
ここで紹介するのは「1.爪のせいで家中ボロボロ…」でお伝えした、爪による被害を最小限に抑える方法です。
1.爪のお手入れと爪研ぎの個数を増やす
2.保護シートを貼る 3.ペット用カーペットやコーキングを施す |
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.爪のお手入れと爪研ぎの個数を増やす
すぐできる猫の悩みを解決する工夫や対策1つ目は、爪のお手入れと爪研ぎの個数を増やすことです。
なぜなら、爪を短く切ったり、爪研ぎができる環境に整えるだけで家をきれいに保てるからです。
我が家の猫たちは爪を切らせてくれないので、お手入れ以外の方法で解決するほかありませんでした。
以下の画像は、我が家のリビングです。
このようにキャットタワーを導入したり、爪研ぎの個数を増やしたりして対策した結果、家の被害を最小限にできています。
なかなか覚えられない子もいるので、またたび粉を使用したり、よく爪研ぎをしている場所に段ボールを設置したりすると解消できる場合もあるので試してみてください。
2.壁に保護シートを貼る
すぐできる猫の悩みを解決する工夫や対策2つ目は、保護シートを貼ることです。
表面がツルツルしている保護シートを貼れば、猫が爪をたてにくくなるので壁や家具、インテリアを簡単に守れます。
研ぎ心地の良い柱や壁、家具などは猫にとって最適な爪研ぎ場といえますが、飼い主は悲惨ですよね。
以下は、私の実家に設置した保護シート付きの壁と爪研ぎ用段ボールの画像です。
壁がボロボロになってから対策したのでわかりにくいですが、シートを貼っただけで猫が爪研ぎをピタっとやめて、すぐ近くに設置した爪研ぎ用段ボールへ誘導できました。
無理にやめさせるのではなく、爪研ぎができる場所まで自然に誘導するのが最も効果的なので、取り入れてみてください。
3.ペット用カーペットやコーキングを施す
すぐできる猫の悩みを解決する工夫や対策3つ目は、ペット用カーペットやコーキングを施すことです。
床にカーペットを設置したり、コーキングを施したりすれば、キズが予防できるだけでなく、滑りにくくもなるのでシニア猫や多頭飼い、犬にも使えます。
我が家では対策をしていませんが、活発な性格の猫やシニア猫がいる家庭であれば、施しておいて損はありません。
床を守るだけでなく、ペットの体にも配慮した方法なので、取り入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ:愛猫との快適な暮らし!お互いのストレスをできるだけなくそう!
というわけで、今回は猫と一緒に住む家づくりに必要な工夫と対策についてお伝えしていきました。
猫は場所につくと言われるほど、縄張り意識が高く、環境変化を嫌います。
新築で愛猫と共に生活するなら、お互いのストレスを小さくする工夫は欠かせません。
フルハウス株式会社では、飼い主と猫の両方が満足できる家づくりをお手伝いしています!
自由設計の強みを生かした猫の動線作りや臭い対策を取り入れた専用の部屋、爪研ぎ対策案などもその人にあったプランを用意できます。
大切な家族と過ごす幸せな環境づくりを、フルハウス株式会社で実現してみませんか?