タイルのお風呂に憧れる一方で「寒そう」や「滑って転ぶかもしれない」といった不安を感じる人も多いでしょう。
私も実家のお風呂がタイルだったころは、隙間風や濡れたタイルの冷たさで全身が冷えてしまい「冬のお風呂場は少し憂鬱だな」と感じていました。
快適な入浴時間を過ごすためには、タイルのお風呂に合わせた工夫と寒さ対策を取り入れるのがおすすめです。
そこで本記事では、タイルのお風呂を快適にする工夫と寒さ対策を「新築編」「既存宅編」に分けて紹介していきます。
冬の寒さを気にせずお風呂を楽しみたい人やタイル風呂をもっと快適にしたい方はぜひ参考にしてみてください。
寒さの原因と命に関わるリスク【結論:断熱性不足と気温差】
お風呂場が寒くなってしまうのは、断熱性不足と急激な気温差が原因です。
特に冬場は外気温が低くなるため、断熱性が低いと熱が逃げやすくなり、浴室全体を十分に温められません。
また、タイルは熱を通しにくく、温度を蓄えにくい素材のため、温まってもすぐに冷めてしまいます。
断熱性が下がる主な原因には、窓や扉の隙間、古い浴室構造などがあげられ、これらの改善によって浴室内の快適さと安全性は高まります。
特に疾患のある人や高齢者は、急激な温度変化によってヒートショックを起こす可能性があるので、意識しておいて損はありません。
寒さの原因を正しく理解し、快適で安全なタイル風呂の時間を過ごせるように見直してみましょう。
【新築編】タイル風呂を心地よくする工夫と寒さ対策3選
お風呂場が寒くなってしまう原因について理解できましたか?
次に、新築でできるタイル風呂を心地よくする工夫と寒さ対策を3つ紹介していきます。
1.断熱や遮熱で浴室を暖かく保つ
2.タイルの素材を工夫して冷えにくくする 3.暖房機器を活用して快適にする |
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.断熱や遮熱で浴室を暖かく保つ
お風呂場を暖かく保つためには、断熱や遮熱を施すことが最も効果的です。
屋根や壁、床に断熱材や遮熱シートを施工すれば、室内の温度上昇を抑え、熱を逃がしにくくできるので快適な環境づくりには欠かせません。
以下は屋根に施工された断熱材の画像です。
完成してからは見えない部分に使われているので、この写真はとても貴重な1枚ですね。
断熱や遮熱を取り入れれば、四季に左右されない快適な空間を作れるので、ぜひ検討してみてください。
2.タイルの素材を工夫して冷えにくくする
タイルのお風呂を快適にするなら、使用する素材にこだわることも大切です。
タイルは滑りやすく、冷えやすいというデメリットがあり、浴室で使用する際にはしっかりとした対策が欠かせません。
タイルを選ぶ際に重視するべきポイントは、以下の3つです。
選ぶ際のポイント | 理由 | 具体例 |
1.滑りにくいタイルを選ぶ | 水に濡れても滑りにくく安全性が高い。 | ・表面に細かい凹凸が施されたもの ・タイルをドーム状に加工したもの |
2.浴室専用のタイルを選ぶ | 滑りにくさと耐水性、清掃のしやすさまで考慮されている。 | ・防カビ機能を持っているもの ・冷たさを軽減したもの |
3.肌触りの良いものを選ぶ | 素足で触るため痛みや不快感のないものが最適。 | ・ざらざらしないもの |
これらのポイントを意識してタイルを選べば「安全性・快適性・お手入れのしやすさ」すべてが叶えられます。
家族みんなが安心して使える心地よいお風呂づくりに役立ててください。
3.暖房機器を活用して快適にする
温度差の激しい冬場でもお風呂場を暖かく保つには、暖房機器を上手く活用するのが効果的です。
高性能の断熱や遮熱を施しても、それだけでは冬の寒さを完全には防げません。
そこでおすすめなのは、浴室暖房を使ったり、全館空調で家全体を温めたりする方法です。
浴室暖房の場合、入浴前に30分ほど暖房を入れておくだけで浴室内の寒さが和らぎます。
一方、全館空調であれば、浴室内だけでなく家全体の温度を一定に保てるので、湯冷めやヒートショックの心配もありません。
そんな全館空調には、大きく4つのタイプに分けられます。
以下は、それぞれの仕組みや特徴をまとめた画像です。
参考:全館空調とは?メリット・デメリットとメーカーの選び方を解説
全館空調は、1年を通してどの部屋にいても快適に過ごせる優れたシステムだからこそ、憧れる方も多いですよね。
外気温の影響を受けやすいタイル風呂では、新築で導入できる全館空調などの高性能暖房機器による寒さ対策が有効なので、健康面も考慮した快適な環境づくりに役立ててください。
【今すぐできる】タイル風呂を快適にする寒さ対策2選
次に、既存宅でもできるタイル風呂を快適にする寒さ対策を2つ紹介していきます。
1.専用マットと温度管理で寒さ知らずの浴室へ
2.暖房で冷え知らずの脱衣所へ |
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.専用マットと温度管理で寒さ知らずの浴室へ
浴室内の寒さを軽減したいなら、専用マットの使用や温度管理を意識することが大切です。
浴室内が寒くなる原因は、断熱性の低さや外気温との温度差にあります。
まずは、その対策から見直してみましょう。
例えば、床が冷えすぎていたり、入浴中に換気扇をつけっぱなしにしていたり、窓やドアに隙間があったりしませんか?
こうした状況を改善し、寒さを和らげるために役立つ方法が以下の4つです。
今すぐできる対策 | 理由 |
1.専用のバスマットを使う | 滑り止め付きで安全性が高く、床からの冷えも防げる。 |
2.入浴中の換気扇を止める | 温めた空気が外に逃げるだけでなく、天井に結露が発生する原因にもなる。 |
3.24時間換気は弱または冬場モードに設定し、専用フィルターを設置する | 専用フィルターや設定を上手く使えば、外気の影響を最小限に抑え、寒さも軽減できる。 |
4.窓ガラスやドアに市販の断熱シートを貼る | 断熱性を高めることで熱を逃げにくくし、結露の発生も抑えられる。 |
これらの方法は、既存の住宅でも取り入れやすくコストを抑えられますが、根本的な解決にはなりません。
根本的な改善を目指すなら、お風呂場のリノベーションがおすすめです。
快適な入浴時間を過ごすためにも、お風呂場のリノベーションをぜひ検討してみてください。
2.暖房で冷え知らずの脱衣所へ
入浴後の寒さを軽減するためには、脱衣所も暖かくしておくことが大切です。
脱衣所が暖かいと、入浴後の体が冷めにくくなるだけでなく、急激な気温差で起こるヒートショックのリスクも軽減できます。
脱衣所だけなら暖房機器で温められますが、家の構造が古いと窓やドアの隙間から熱が逃げてしまう場合も少なくありません。
だからこそ、脱衣所にも断熱や遮熱が必要だと理解できますね。
入浴後の快適さは健康維持にもつながるので、脱衣所のリノベーションもぜひ検討してみてください。
唯一無二のデザイン性と長く使える実用性が魅力
タイル風呂は、多彩なデザイン性と優れた耐久性を兼ね備えた、実用性の高いお風呂です。
タイルは素材だけでなく、形やカラーバリエーションも多彩なので、好みに合わせてカスタマイズできます。
また、丈夫で水や熱に強く、お手入れも簡単なので、長くきれいな状態を保てるのが魅力といえるでしょう。
以下は、フルハウス株式会社でお世話になっている作善堂様のタイルです。
参考:作善堂
自分で好きなタイルを選び、水まわりや壁をつくり上げる時間は、特別で楽しいひとときになるでしょう。
デザインと機能を充実させたお風呂は、1日の疲れを癒し、リラックスできる「お気に入りスポット」になるので取り入れてみてください。
まとめ:世界に1つだけのタイル風呂で家族のお風呂時間をもっと楽しく!
というわけで今回は、タイルのお風呂を快適にする工夫と寒さ対策を「新築編」「既存宅編」に分けてお伝えしました。
タイル風呂は外気温の影響を受けやすいため、断熱性や遮熱性が不足していると、心地よく入浴できません。
また、暖房機器を活用しても、家全体の断熱性能が低ければ、温めた空気は外へ逃げてしまいます。
だからこそ、新築の場合は高性能な断熱材や遮熱対策を施し、タイルの素材にもこだわることが大切です。
一方で、既存の住宅で寒さを感じているなら、今すぐできる対策を取りながら部分的なリノベーションで寒さの原因を改善していきましょう。
フルハウス株式会社では、デザイン性と快適さの両立を大切にし、家族みんなが笑顔で過ごせる「世界に1つだけのタイル風呂」を提案できます。
気になる方は、お気軽にお問い合わせください。