9cm

築12年の堂々たる佇まいのK様邸。

施主のKさんから「相談したいことがある」

とご連絡を頂きました。

「実は隣に家が建つことになったんだけど、

隣地境界線から家がはみ出てることが判明して

困ってる」とのこと。

 

本来ならK様邸を建てた建築業者に全責任があります。

しかし、その会社はもう存在しません。

 

翌日、大工さんと一緒に現場で実地検証してみると、

やはり9cm屋根の雨樋分がはみ出ていました。

 

 

 

ご家族と様々な対応策を検討、相談した結果、

構造はそのままに屋根を一部カットして敷地内に

収める、ということに。

 

手間のかかる話です。お施主様にとって想定外の

余計なコストです。

 

わずか9cm。

されど9cm。

 

k様邸を建てた業者は絶対に知っていたはずです。

なぜkさんに報連相しなかったのか。

 

そういう姿勢や価値観が、今存在していない、という

結果に繋がっているのでしょう。

 

建築は何かあると金額が大きい分被害も大きくなりがちです。

 

今回のk様邸のことは、お客様に対する向き合い方について

改めて考えさせられます。