『生命を護り、育む家⑥』

『生命を護り、育む家⑥』のテーマは海。

 

引き潮、満ち潮、波の音、光り輝く水面、光の届かぬ深海の世界。

これまで様々な生命の種が、海のスープで熟成され誕生してきました。

海は、まさに生命そのものを育む舞台ですね。

 

私たちが海に魅せられ、惹かれるのは、私たち自身の生命が海と深くかかわってきた所以でしょう。

海と共に生き、また海によって生かされてきた、この生命の根幹にかかわるものはきっと遺伝子レヴェルに刷り込まれてきたに違いないと思います。

 

それゆえ、子供たちを海に連れて行くと、びっくりするくらいのテンションで喜び、遊び、海と戯れています。

たとえそれが人生初めての体験であっても、です。

一般に不可解なもの、未知のものに対しては恐怖してむしろ近づかない、というのが危機回避の本能でしょう。

この子供たちの反応をして「母なる海」という言葉を実感させる次第です。

 

夏の夕べに窓を開けて気持ちの良い風を呼び込み、波の音をBGMに過ごすひと時は、たとえそれがプレーヤーから聞こえてくるものだとしても、この上なく気分の安らぐものです。

 

音で

光で

色で

香りで、海を、海を感じさせるものをすまいの日常に採り入れることは、人生をより健やかに、豊かに生きることにつながっています。